人の身体は関節や筋肉が動くことで、様々な行動ができます。
よって行動時の痛みや不調も「関節」「筋肉」といった組織の問題で起きていることが多く、
これらの機能を調整することで改善することができます。
あまり聞きなれませんが筋肉や骨を包む『筋膜』という組織も重要です。
これらの機能を高めておくことで、仕事やスポーツ時のパフォーマンス向上にも繋がります。
「関節がズレる?」と思うかもしれませんがズレますし歪みます。
なぜなら関節が動くということはズレるから動くのです。
身体が動くためには関節がズレて動いてくれなければ動きません。
関節の周囲は靭帯や軟骨といった柔らかい組織(軟部組織)でできています。
そのため繰り返し同じ動作や不良姿勢で負担をかけると歪みます。
関節は身体を『安定して支える機能』と『自由に動かす機能』という相反する機能が必要とされる組織です。『安定して支える』機能をより求めれば、固くして動かない組織であれば良いです。 極端に言えば関節を無くし一つの硬い骨になれば安定します。しかしこれでは自由に動かせません。
逆に『自由に動かす』機能をより求めれば、柔らかく動きやすい組織であれば良いです。 しかし柔らかすぎると重力に対して身体を安定して支えることができません。
関節はこの相反する二つの機能が求められます。
この二つの機能が良いバランスで発揮できる状態が理想です。
この理想のバランスに整体の施術で近づけていきます。
筋肉は基本的に関節を跨いで骨に付着し、収縮することで関節を動かします。
筋肉の凝りや緊張で異常が起こると、関節の可動域減少や歪みを引き起こします。
「筋肉が過緊張し骨や関節を引っ張る」ことが主な原因で骨格の歪みが起きていることもよくあります。
この場合筋肉の問題も解消しなければ歪みが戻りやすかったり直りません。
筋肉が適切に伸縮することで関節が正常に動き、身体も正常に動くことができます。
筋肉の機能を最良の状態に近づけることが重要です。
歪みを作る原因の一つに『筋膜』があります。
『筋膜』ってあまり聞きなれない言葉なので何?と思われるかもしれませんが、その名の通り筋肉を覆う膜のことです。
生の鶏肉の表面を薄くて白い膜が覆っているのを見たことはないでしょうか?それが『筋膜』です。
筋肉の膜だけではなく人間の身体は様々な膜で全身が覆われています。 筋肉や骨、内臓といった身体を構成するものが膜で一つにまとめあげられ 膜の張力でも身体が支えられています。
人の身体は全身を覆う筋膜がピンと張り合っていることでもバランスを保っています。 ところが悪い姿勢、偏った動き(カバンを片方で持つ・左右差のでるスポーツなど)、怪我や病気、ストレスを抱え込むなどによって筋膜は凝り固まってしまいます。
筋膜の一部が凝り固まると他の部位の筋膜も引っ張られそこにおさまっている筋肉や骨も一緒に歪んでしまいます。身体の歪みを直すには、筋肉や関節だけではなく筋膜も重要になります。
体液循環を改善することはとても重要です。
なぜなら人の身体の大部分は水分で構成されているからです。
人間の身体は約65~70%水分で構成されています。
体液の循環が悪くなると酸素・栄養の供給、老廃物の排除などの機能低下が起きます。
筋肉は酸素や糖質をエネルギーにかえて動きます。その結果、疲労物質や老廃物などの代謝物が出ます。
その際、酸素の運搬や代謝物の処理は体液循環によって行われます。
つまり体液循環が悪くなると、筋肉の機能も低下します。
そして体液循環の影響は筋肉だけでなく、身体のあらゆる組織に影響します。
体液循環を改善することはとても重要です。
血流が滞ることで様々な問題が起こります。 リンパは、血液のように心臓のようなポンプが無いためとても滞りやすいです。
脳脊髄液とは、脳脊髄の周りを満たしている液体のことです。 リンパ液の一種のようなもので、循環しながら脳と脊髄を保護する役割をしています。
脳と脊髄は「オタマジャクシ」のような形をしています。
脳は硬膜の中でこの脳脊髄液にプカプカ浮いた状態になっています。
脳脊髄液の循環が悪くなると脳と脊髄の機能が低下します。それにより様々な影響が身体にあらわれます。
身体は脳が支配しています。脳がしっかり機能しなければ筋肉も内臓もしっかり働きません。
よって脳と脊髄神経が本来の機能を最大限発揮できるよう脳脊髄液を調整をします。
脳と脊髄を守っている、頭蓋骨と脊椎に歪みがあるとストレスを受けます。
すると脳脊髄液の循環が悪くなります。
頭蓋骨と背骨の歪みを無くし脳と脊髄を「ストレスのない状態」にしておくことが重要です。
・アジャスト矯正とは?
歪みやズレなどがある関節を瞬間的に捻ったりして刺激を加えることで、骨を矯正し身体に変化を与えるテクニックの一つです。
当店では身体の状態に合わせてこの『アジャスト矯正』が効果的で必要な時に行うこともあります。
ですが『アジャスト矯正』を使わずに施術をすることがほとんどです。
『アジャスト矯正』はたくさんあるテクニックの一つに過ぎません。
多くの場合それよりも他の施術法を用いる方が効果的なためそれ程多用しません。
整体というと『ボキボキ』『バキバキ』するイメージが多いと思います。
一昔前はこのような施術をする整体院は今よりも多かったと思います。
何よりも私自身が以前に、『ボキボキ』『バキバキ』を多様する整体をしていた頃がありました。
10年以上も前の頃です。
現在は『さらに身体に負担が少なくもっと効果的な施術法はないか』と研鑽を積み 現在の施術法に至っています。
・『ボキボキ』『バキバキ』の鳴らし過ぎには注意! よく首や腰をとりあえず捻って何カ所もボキボキ鳴らしたりするのを見ますが、 あれはアジャストが《必要な関節》も《必要でない関節》も関係なく「ただ捻って鳴っている」だけです。 『鳴ればOK』ではありません。 このことを理解せずにやっている整体院・施術院・治療院も多々あります。 とくに動きやすく(可動性亢進)になっている関節は鳴りやすいです。 自分で捻って関節を鳴らす時も、この関節が動いて鳴っていることが多いです。 これを繰り返していると、さらに関節は不安定になり身体に悪影響を及ぼします。 |
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・関節が鳴る原理について 『ポキッ』と鳴るのは、関節を包む関節包中の潤滑液に溶けている炭酸ガスの気泡が、 圧力の変化で『弾(はじ)ける音』だといわれています。 これを『キャビテーション』といいます。 そのため鳴る条件が揃っていれば動かすと鳴ります。矯正が必要ない関節も動かせば鳴ります。 このことからも「ポキッと鳴ればOK」は違います 関節を鳴らした後、またすぐに鳴らないのは関節にかかっていた圧力が低下するからです。 その後しばらくするとまた鳴るのは、圧力が戻るからです。 鳴らした直後は関節への圧力が一時的に低下するのと、 キャビテーションの衝撃で関節周辺の感覚がマヒして楽になった感覚が出ます。 ですが根本的な問題が解決されていなければ何回関節を鳴らしても改善しませんし、逆に良くないです。 実際すぐにまた辛さが戻ることが多いはずです。 頻繁に首や腰の関節を鳴らす人はこれが癖になっています。 気をつけましょう。 |
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